スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

砂の王者が追う影

冬はダートの季節だ。しかも、動物医療や調教、施設などの進歩の影響からか競争生命が長くなった現在の競馬界においてもダート馬は特に息が長いので、なかなか世代交代が進まず群雄割拠の様相を呈している。
破竹の4連勝でのし上がってきたエスポワールシチーやウォータクティクスなどのレースを見ていると底知れぬ強さを感じるし、早くから話題になっていたカジノドライヴやサクセスブロッケンもおそらく相当の能力を秘めている。
ただ、彼らでさえもその頂点に至るまでには幾つもの乗り越えるべき壁が立ちはだかる。
実際エスポワールシチーは先日の平安ステークスでワンダースピードに敗れた。サクセスブロッケンも古馬との混合戦に入ってからは勝ち切れないし、カジノドライヴも1600万下(ここはさすがに圧勝だったが)からの再スタートを強いられた。
彼らの上の世代にはワンダースピードの他にもサンライズバッカスやメイショウトウコン、地方にはフリオーソもいる。多世代に渡るハイレベルな混戦模様の中では、重賞を一つ勝ったくらいでは中央のG1に出ることさえままならない。
そんなダート戦線に昨年秋まで君臨してきたのが、ヴァーミリアン。連戦連勝で、層の厚い国内ダート界でも敵なし状態だった。
だが、そのヴァーミリアンですら暫定王者に過ぎなかったのか。あれほど強かったヴァーミリアンでさえも…。

カネヒキリ


昨日川崎競馬場で行われた統一G1川崎記念で、カネヒキリが見た目以上の楽勝。これで復帰戦を叩いて以降、G1を3連勝。
改めて文字に書いてみると、カネヒキリがどれほどすごいのかがよく分かる。
3歳時にジャパンダートダービー、ダービーグランプリ、ジャパンカップダートを勝ち、明けた4歳でフェブラリーステークスも制覇した。だが、そこから2度に渡る屈腱炎で長期離脱を余儀なくされる。
競走馬にとって、2年4か月は途方もない年月だ。毎年新しいヒーロー候補がデビューし、ダート界ではヴァーミリアンが恐ろしいまでの強さを誇示していた。実際、熱心なファン以外はカネヒキリのことなど忘れていたはずだ。すでに引退した過去の馬だと思われていても不思議ではないほどの、それほどの長期離脱。
だが、それを乗り越えて、復帰後もジャパンカップダート、東京大賞典、そして川崎記念とG1を3連勝。その内2戦ではヴァーミリアンを真っ向から打ち破り、真の王者が誰なのかを高らかに知らしめた。
2年4か月の苦難があったにも関わらず、この戦国ダート界の頂点にいるのはやっぱりカネヒキリなのだ。
この現実には、もはや驚きを通り越して畏怖の念すら感じる。

脚元に常に不安がつきまとう王者にとって、これからの現役生活は1戦1選が勝負になる。ここまで積み上げたG1勝利数は最多タイ(シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、アドマイヤドン、ディープインパクト、ブルーコンコルド)に並ぶ7勝(少し前までは7冠馬といえばルドルフの代名詞だったのになぁ…)。次走に予定されているフェブラリーステークスで8勝目を狙う。

だが、カネヒキリにとってさえも乗り越えねばならないものは、おそらくG1勝利数ではない。怪我さえなければG1最多勝利はとっくに達成していただろう(というか休んでいなければ何勝していたのか!?)。
これほどまでに強いカネヒキリを目の前にして、その強さは十分に認めつつも打ち破られない幻想がある。

「クロフネには敵わない」

カネヒキリが追い越すべきもの、それは日本ダート界に残るクロフネの影。

脚元を考えれば、無理はさせられない。
それでも、期待したいのだ。
彼の足跡を振り返れば、すでにこれからも語り継がれる歴史的名馬の域に達している。
だから、だからこそ、期待したい。クロフネの影を追いかけることができる馬など、この先いつ出てくるか分からないのだから。

ここまで来たら、もうクロフネの影まで抜き去ってしまえ、と。



にほんブログ村 競馬ブログへ

スポンサーサイト

 HOME 

INFORMATION

tell72
  • Author: tell72
  • welcome !

CATEGORY

RECENT ENTRIES

SEARCH


COMMENTS

TRACKBACKS

LINKS

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。