スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第26回フェブラリーステークス 回顧

フェブラリー2009


走破時計がレースの質を決めるわけではないが、レコード決着となったフェブラリーステークスは、その内容においてさすがに層の厚いダート界を象徴する素晴らしいレースとなった。

快速エスポワールシチーが予想通りハナを切り、有力各馬も前目の位置取り。結果的にどの馬も不利を受けることなく、この府中のマイルという舞台での現時点での能力は出し切ったのではないか。

エスポワールシチーの鞍上は佐藤哲三だから、もちろん強気の逃げ。ペースを緩めることなく、直線入り口で加速し、後続を突き放す。
そこからが見応えのある攻防。

道中2番手を進んでいたカジノドライヴの安藤勝己は、直線を向いても手綱はしっかり持ったまま。おそらくエスポワールシチーは捕まえられる手応えだったのだろう。だから、敵をカネヒキリ1頭に絞った。
そのカネヒキリのルメールは安藤勝己の手応えを見て、インをすくって並びかける。それを待っていたかのように追い出す安藤。もちろんカネヒキリは砂の王者だから、簡単には競り落とせない。それでもなんとか凌げると感じたところへ、今度は外から襲いかかってくるサクセスブロッケン。
内と外、両側から勝負を挑まれたことが結果的にはカジノドライヴの敗因となるのだろうが、内容は素晴らしいもの。胸を張ってドバイへ行ってもらいたい。

勝ったサクセスブロッケンは、古馬との戦いのステージに移ってからは7歳2強の壁をどうしても破れなかったが、この舞台で突きぬけた。
もともと素質はハイレベルの世代でも1、2を争う一級品。
コーナー2つの府中のマイルは、もちろん底力も必要だがスピード能力に秀でた馬に有利な舞台でもある。サクセスブロッケンやカジノドライヴ、逃げて4着に粘り通したエスポワールシチーといった4歳勢にとっては、年齢的にどうしてもスピードは落ちる7歳の2強よりは有利な舞台だったとも言える。

だから、接戦の3着に持ち込んだカネヒキリはもちろん、6着とはいえ自身最高の時計1分35秒1で乗り切ったヴァーミリアンにとっても、まだまだ全ての面で世代交代を許したとは思えない。
例えば、大井の2000、阪神の1800といったレースの巧さが試される舞台では、まだ互角以上に戦えるのではないか。
そういう意味では、この7歳2強は本当に素晴らしい。

5歳の意地を見せヴァーミリアンに先着しての掲示板を確保したフェラーリピサや、ここには参戦しなかった組(メイショウトウコンやワンダースピードなど)、これからの飛躍が期待されるウォータクティクスなどを含め、これからもまだまだダート戦線は熱く続いていく。
そんな予感に胸躍る、素晴らしいフェブラリーステークスだった。



にほんブログ村 競馬ブログへ

スポンサーサイト

第26回フェブラリーステークス 展望

現在、日本のダート界には長くその頂点に君臨する王者がいる。
G1レース7勝のカネヒキリと、6勝のヴァーミリアン。ダイワスカーレットの回避、引退によって、ますますこの2強のマッチレースの様相を呈してきている今年初のG1フェブラリーステークス。
ダート界は層が厚く、強者がひしめき合っているにも関わらず、この2強の牙城は長く揺るがない。要は、他を圧倒し、跳ね返すほどの格の違いが、確かにこの2頭にはある。

ただ、両馬ともに今年7歳。実にフェブラリーステークスがG1になって以来、7歳馬の優勝はない。
舞台は府中のマイル。コーナー2つ、長い直線。紛れのないこの舞台では、レースの上手さよりも絶対的なスピードだったり、底力だったりが要求される。つまり、阪神や大井や川崎とは違うのだ。
世代交替が起きるとしたら、ここではないか。

カジノドライヴ


エスポワールシチー


期待したいのは、4歳の2頭カジノドライヴとエスポワールシチー。

カジノドライヴは日本での新馬戦を圧勝したあと、アメリカのなんとG2を2戦目で制覇。ブリーダズカップクラシックこそ大敗を喫したけれど、その血の底力は世界レベル。
アメリカ帰りで調教が思うように行かなかったジャパンカップダートでの6着は悲観する内容ではない。
前走1600万下は格の違いを見せつける圧勝。自在に好位につけられる脚質で、スピード・底力もある。
次走はドバイワールドカップ。世界の頂点をも目指そうとする馬ならば、国内G1のここは期待込みで本命にしたい。

同じく4歳のエスポワールシチーはダートに矛先を変えてから圧巻の4連勝。初の重賞挑戦となった平安ステークスでも、追い足りない仕上げであわやの2着。
3走前にはここと同じ府中のマイルを1分35秒3で圧倒的に逃げ切っており、ダイワスカーレットのいないここは強気の逃げ。そんな馬には佐藤哲三もよく似合う。
対抗。

2強はもちろん押さえに回し、層の厚いダート戦線。伏兵陣にも存分に注意を払おう。
3年前の覇者に天才ルーキー三浦を擁したサンライズバッカス。素質は一級品、顔面麻痺と大外~好位から捲る、岩田フェラーリピサ。前走だけでは見限れないキクノサリーレ。4歳最強に返り咲きたいサクセスブロッケン。ムラ馬ながらもハマると怖いアドマイヤスバル。

ただ、一番の惑星は末脚鋭いヒシカツリーダー。
ジャニュアリーステークスの終いの脚には驚いた。そして、前走根岸ステークスでも素晴らしい切れ味。
距離がマイルに伸びて、相手は強力。それでもあの鋭さは、直線一気に夢を賭けてみる気にさせるには充分だ。



にほんブログ村 競馬ブログへ

刻み込まれた衝撃を胸にしまって

ダイワスカーレット引退


例えば、野球史上に残る天才スラッガーでありながら無冠に終わった清原和博を振り返るとき、記録だけを見ても彼の真の姿は浮かびあがってこない。
1994年開幕戦、野茂秀雄のノーヒットノーランを打ち砕くライトオーバーの2ベース。日本シリーズでの桑田からの3本のホームラン。2002年、若き松坂大輔へ挨拶代わりの看板直撃弾。
これらの身震いするような衝撃は、やはり同じ時代を生き、肌で体感しないと味わえないもの。

ダイワスカーレットが、屈腱炎のため引退した。

G1レース4勝を含む8勝、2着4回。生涯連対率100%を誇る彼女の鮮やかな戦績を記録として振り返っても、それはそれで素晴らしいものだけれど、やはり彼女の本当の姿は見えないのではないかと思う。

互いに切磋琢磨してきた良きライバルであるウオッカとの戦いは、2008年秋の天皇賞でクライマックスに達した。
わずか2センチ差で敗れたとはいえ、それまで自在にペースを操ってきた天才娘が、ペースを操れなかったこの休み明けのレースで最後に見せてくれた根性に、皆身体が震えた。
並みいる牡馬G1級の馬たちから一身にマークを受け、3コーナー過ぎから襲いかかる彼らをすべてなぎ倒した昨年のグランプリで、僕たちは驚きを通り越し、畏怖の念さえ覚えた。

長い競馬の歴史の中で、これまで数々の衝撃と感動を味わってきた競馬ファンさえ、「まだこれほどまでのサラブレッドがいるのか」と思わせるほどの馬だった。
やはり、全身で体感したこの「ダイワスカーレット」は、記録上には残らない。
同じ時代に生きられて、本当に良かった。

夢は広がっていた。
ドバイ、イギリス、アメリカ…。どこまでも続くものだと思っていた。

でも、サラブレッドは生き物だから、怪我をしたら走れない。

僕たちは、突然終息を告げられた夢(それは人間が勝手に思い描いていた夢だ)を、彼女のために、心にしまい込まなければならない。
頭と心を切り替えて、無念な思いを内に閉じ込め、これから母となり、やがて産まれてくるであろう彼女の息子や娘に、その夢は引き継げばいい。それぞれの思いを込めて。そもそもその夢だって、僕たちの勝手な浪漫なのだから。

だから、今はただ、ありがとうと言おう。
お疲れ様、と言おう。

そして、これからもまだ走るウオッカを見て、その強さを見て、ダイワスカーレットを思い出そう。
思い出すことができるなんて、とてもありがたいことなんだ。僕たちは同時代で、身体全身で、彼女の凄味を体感できた。その衝撃は、心と身体に刻み込まれている。だから、思い出せる。

そして、いつかやっぱり、お母さんの顔になった彼女に会いに行きたいな。



にほんブログ村 競馬ブログへ

 HOME 

INFORMATION

tell72
  • Author: tell72
  • welcome !

CATEGORY

RECENT ENTRIES

SEARCH


COMMENTS

TRACKBACKS

LINKS

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。