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第138回天皇賞・秋 回顧

天皇賞秋


凄まじいレース、もの凄いレースとなった。
歴史に残るであろう壮絶な名レースとなった、第138回天皇賞・秋。演出したのは、2頭の名牝、ウオッカとダイワスカーレット。

7ヶ月振りのダイワスカーレットは好スタートからいつもの通り、楽々とハナを切る。2ハロン目で11秒1を記録した脚は、驚くなかれ、9ハロン目まで全て11秒台という猛ラップ。前半58秒7という決して遅くはないペースで逃げながら、後半5ハロンはなんとそれよりも速い58秒5。生み出されたタイムはスペシャルウィークのレコードを0秒8も更新する1分57秒2。勝ち馬ウオッカとの差は、たったの2cm。
安藤勝己はおそらく(当たり前だが)どこかで12秒台を刻んで、もう少し楽をして逃げたかったはずだ。でも、チーム角居の一角であるトーセンキャプテンがそれを許さない。道中ピタリと張り付いて、ダイワスカーレットは息を入れられない。
長い長い直線の途中、いつもほどの手応えがない愛馬の手綱を懸命にしごきながら、安藤勝己が外に目をやる。馬場の真ん中から迫り来るのは2頭のダービー馬、ウオッカとディープスカイ。ダービー4勝ジョッキーと2勝ジョッキー、武豊と四位洋文。捉えられそうな脚色にも見えたが、そこからダイワスカーレットがさらに伸びたものだから、12万大観衆の大興奮は最高潮に達する。

G1の舞台で初めてダイワスカーレットに先着したウオッカは、最初こそ少し折り合いを欠いたもののダイワスカーレットの引っ張る猛ラップも手伝い、武豊と共に途中から中団の位置でピタリと折り合う。4コーナーから徐々に前進し、粘るライバルを力でねじ伏せた。
ライバルは7ヶ月振りで初の府中でのレースに対し、ウオッカは得意の府中で叩き2走目というアドバンテージがあったとはいえ、他力本願の直線一気ではない勝ち方に文句はない。

もちろん名勝負は2頭だけでは作られない。
果敢に挑戦した今年のダービー馬ディープスカイは、道中はウオッカの直前に位置し、そこから先輩ダービー馬との併せ馬の形で伸びてきた。ハナ+クビ差の3着だけに無念だろうが、これだけの激戦を古馬相手に互角に戦い抜いた経験こそ、まだ3歳の同馬には何物にも代え難い経験、自信。さらに強くなる。

この3頭に割って入ろうかという勢いで突っ込んできたのが、7歳の古豪カンパニーとエアシェイディ。近年では最強の世代レベルを誇るキングカメハメハ、ハーツクライ世代の意地を見せてくれた。

心に、歴史に深く刻まれる名勝負は、全ての馬の秘めたる底力までも引き出す。11着のアドマイヤフジまでが従来のレコードタイムで駆け抜けた。
最後から3ハロン目、2ハロン目まで11秒3、11秒3と加速し続けたダイワスカーレットだったが、実は最後の1ハロンは12秒6と極端に失速している。もちろん、ダイワスカーレットだけではない。ウオッカも、ディープスカイも脚は止まり、頭は上がりかけていた。
しかし、この数字こそが激戦を物語る物証。誰にも負けたくない。馬同士の、鞍上同士の根性と意地がぶつかり合った数字なのだ。

ウオッカもダイワスカーレットも、来年も現役を続行するという。
もう一度同じ舞台に立つのかどうかはまだ分からない。ただ、違う舞台に進もうとも、この恐るべき同い年の名馬は凌ぎを削り、歴史に名を残し、やがて母となる。

たった2cmは、もはや差とは言わない。
第138回天皇賞のゴール板から、さらに先へ。この2頭の戦いはまだまだ続く。

素晴らしいレースに感謝して、激戦の反動を充分にケアしてくれることを各陣営に願って、これからも続く「歴史」から目を離さずにいよう。


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